2025年5月29日木曜日

" きのうの夕がた "のお話

きのうの夕がたのお話です。

午後4時のプール。










そこにはね・・・

放課後の先生たちのすがたがあったんです。








もうクタクタなはずのこの時間・・・

力をふりしぼって・・・

そして・・・

力をあわせて・・・








みんな・・・

一生けんめいに動きまわっていたんです。











やがて始まる水泳の季節。

そのまえに・・・

全校のみんなでがんばるプールそうじ・・・







そのプールそうじに・・・

みんなが力いっぱいがんばれるように・・・

みんなのやる気が存分に発揮できるように・・・


先生たちが・・・

その下準備をしていたんです。











プールとプールサイドの下洗い。


側溝には枯れ葉がたまっていて・・・

プールの底には・・・

なにやらぬるぬるしたものや・・・

だれかが投げ込んだ石ころ・・・










ぼうふらや・・・

宇宙からきたみたいな・・・

見たこともないちっちゃな生き物。








プールって・・・

一冬越すとそんなものなんです。











しぶきを浴びたTシャツ。

何かのほこりカスがくっついてる髪の毛。

足の甲の上を歩いている宇宙から来た生き物。







ほこりまみれになった倉庫の整理。

コースロープを抱きかかえるように持つ細い腕。

無心で側溝にふたをかけるすがた。













自分だけが・・・

会議がおわって遅れてやってきたばかりか・・・

ワイシャツにスラックスだといういで立ちを・・・

ずいぶん恥ずかしく思いながら・・・


でも・・・

「ありがとう」だけは伝えたくて・・・。











私はね・・・

そんなみんなのすがたを見つめながら・・・

こころの中で・・・

手を合わせながら思っていたんです。







" みんな ありがとうございます。"って。

" みんなのおかげです。"って。

" 私はみんなさえいれば・・・

 なにもこわいものはないんです。"って。

" これからも みんなのこと・・・

 たいせつにします。"って。








だから 今日・・・

胸を張って自慢したいんです。

「この先生たちも・・・

 子どもたち同様・・・

 私の愛するたいせつな人たちなんです。」って。








" きのうの夕がた "のお話でした。






ところでね・・・

はたと気がついてしまったんです。


" この写真・・・

 う~んとむかしの・・・

 ビートルズのアルバムの・・・

 ジャケットの写真にそっくりだな。"って。

(ABBEY ROAD・・・だったっけ・・・?)









今夜 聴こっかな・・・

2025年5月28日水曜日

" 5年生が学んだ・・・子曰く"というお話

 5月27日(水) 5校時のことです。

5年生が研究授業で・・・

道徳の学習をしたんです。











授業者は・・・江谷先生。








5月14日に・・・

先生たちがひとつの教室に集まって・・・

先生役と子ども役になって・・・

みんなでやった模擬授業の本番。








おべんきょうでつかったお話は・・・

「やさしいユウちゃん」。








「やさしい」って・・・

いったいどういうことを言うんだろう・・・?


なかなか・・・

ほんと なかなかむずかしいこのことを・・・

一生けんめいに考えて・・・

一生けんめいに意見を交わしたんです。










先生たちはね・・・

模擬授業で・・・

「やさしさ」について考えたとき・・・







登場人物の言動を・・・

「やさしい」とか・・・

「やさしくない」とか・・・

そんな話し合いをしたんだけれど・・・

5年生のみんなは・・・

はるかに上の次元で考えたんです。









おとなりのおともだちと相談たり・・・

じいっと一点を見つめたりしながら・・・

5年生は語ったんです。








「やさしいんだって思う。」って。

「どっちにしても・・・

 ユウちゃんはやさしいんだと思う。」って。

「ただ・・・

 やさしさの種類がちがうんだと思う。」って。








そしてね・・・

話し合いは続いたんです。


「ほんとうの『やさしさ』って・・・

 相手の気持ちを考えるだけじゃあ・・・

 少したりないんじゃあないかなって思う。」って。


「相手の将来だとか・・・

 未来だとか・・・

 そこまで考えられた気持ちや・・・

 そこまで考えられた行動のことなんだと思う。」って。


「相手の成長も考えなくっちゃ。」って。


「やっぱり・・・

 やさしさには種類がいくつかあるから。」って。









そんなみんなのおべんきょうの・・・

そのしめくくりにね・・・

江谷先生が・・・

みんなにむけてお話ししたんです。








「むかし むかしね・・・

 うんとむかしの中国に・・・

 孔子という先生がいてね・・・








 その先生のことばが・・・

 『論語』という書物にあるの。」


『いやしくも 仁に志せば 悪しきこと無し』

(おおお・・・!!)

(「論語」が飛び出したかあぁ・・・)

(孔子じゃん・・・)

(「子曰く」ではじまるやつじゃん・・・)







私はね・・・

江谷先生から飛び出した・・・

「孔子」にもびっくりしたんだけど・・・



もっとびっくりしたのはね・・・

そのことばを聞いて・・・

こっくりこっくりとうなずいた・・・

5年生のすがたとその感性だったんです。

(きみら・・・ただものじゃあないな・・・)









" 5年生が学んだ・・・子曰く"というお話でした。





5月28日(水)。

お昼まえの体育館。


2年生のシャトルランの・・・

応援とお手伝いをする5年生。








はぁはぁ言いながら・・・

走り続ける2年生を・・・

「まだいける!」って励ましたり・・・







走り終えた2年生を・・・

そっと支えるそのすがたは・・・

孔子のお話ししたことばそのものだったんです。







『苟しくも 仁に志せば・・・

 悪しきこと無し』・・・だったんです。

(おそれいりました・・・)



2025年5月27日火曜日

" Good Loser "のお話

*文と写真とは関係はありません。


" Good Loser "


勝負の世界で・・・

ときに・・・

勝者とおなじくらいに・・・









あるときには・・・

勝者以上に讃えられることもある・・・

「よい敗者」を表すことば。










「負け」に対して・・・

極度にこだわることなく・・・


自身の「負け」をみとめ・・・

相手とその勝利に敬意を払い・・・











試合に関わるすべての人たちに・・・

感謝することのできる人のこと。










そして・・・

つぎに進むために・・・

前向きなこころに切り替えて・・・

前へ前へと進もうとするスピリットのこと。











5月26日(月)・・・

倉吉市営相撲場で開催した・・・

校内すもう大会の会場には・・・









勝者の数だけ・・・

そんな" Good Loser "がいたんです。













2回戦で敗退が決まったそのあと・・・

「来年はまた横綱になるんです。」って・・・

清々しい顔で上を向いたおとこのこ。








関脇に授与されたこいのぼりを・・・

大事そうに握りしめて・・・

「ぼくは・・・

 こういう賞を初めてとりました。」って・・・

胸を張って話してくれたおとこのこ。









上学年の部が終わったそのあとで・・・

先におわった下学年の部について・・・


「きみの弟もがんばっていたよ。」って・・・

そう声をかけた私に・・・


「私は負けちゃったけど・・・

 弟もがんばったんならよかった。」って・・・

にっこりとほほ笑んだおんなのこ。









きわどい勝負で・・・

軍配が相手に上がり敗退したそのあとで・・・


「どっちが勝っただろうかと・・・

 わからないような試合ではなくて・・・

 はっきりと勝ちとわかる・・・

 そんな試合をしなければいけない・・・

 そういうことです。」って・・・

凛として語ったおとこのこ。

(きみは・・・

 ほんとうにすごい子だと思う。)










彼ら彼女らは・・・

勝負の世界に・・・

「勝ち」と「負け」は当然あるけれど・・・









「勝者」には勝者の・・・

「敗者」には敗者の・・・

それぞれにしかない・・・

ねうちがあるんだっていうことを・・・

毅然としておしえてくれたんだって思うんです。













だから・・・

みんながすごいんだっていうことを・・・

身体で物語っていたんだって思うんです。


" Good Loser "のお話でした。






負けてしまって・・・

涙を流したおんなのこ・・・








校長先生はね・・・

きみの流したその涙にも・・・

やっぱり・・・

おなじねうちがあるんだっていうことを・・・

ちゃんとわかっているよ。

とってもがんばったんだよね。

2025年5月26日月曜日

" すもう・・・とてもいい "というお話

5月26日(月)。

倉吉市営相撲場でね・・・

校内すもう大会を開催したんです。










午前8時30分からは・・・

下学年のおともだちの部。










1年生も・・・2年生も・・・

3年生も・・・みんなが・・・

一生けんめいにおすもうをとったんです。

自分の力いっぱいを出したんです。









行司をしてる先生の・・・

「はっけよい!」で・・・









どのおともだちも・・・

互いの身体をぶつけあったんです。








そして・・・

「う~ん う~ん」って相手を押したんです。









「はあはあ・・・はあはあ・・・」って言ったんです。









応援してるおともだちは・・・

「まわれ・・・まわれ・・・」って言ったんです。









「がんばれえ」って言ったんです。










「どっちもがんばれえ」って言ったんです。













午前10時15分からは・・・

上学年のおともだちの部。











選手宣誓の6年生が・・・

「伯桜鵬のように・・・

 力いっぱいやります。」って・・・

「一生けんめいにやることを・・・

 ここに誓います。って・・・

とてもうれしいことを宣誓してくれたんです。










いよいよ取組。

宣誓のことばのとおり・・・

みんな一生けんめいだったんです。









4年生も・・・5年生も・・・

6年生も・・・みんなが・・・

息を切らしながら・・・

おすもうをとったんです。










その光景は・・・

とても豪快で・・・

とても痛快だったんです。











おべんきょうの力いっぱいもすごいけど・・・

おすもうの力いっぱいもすごいんです。











今日の・・・

校内すもう大会でも・・・

打吹小学校のみんなは・・・











全力を尽くし・・・

勝ち負け関係なし・・・

潔く・・・

礼を尽くして・・・

あと腐れなし・・・。










私はね・・・

思っていたんです。

" すもう・・・とってもいい。"って。









" すもう・・・とてもいい "というお話でした。





会場におこしくださった・・・

たくさんのおうちのみなさん・・・

ほんとうにおっきな声援を・・・

ありがとうございました。

(倉吉幼稚園のおともだちも・・・

 おうえんありがとうね。)










そうそう・・・

かばんや水筒・・・

そして・・・いすを抱えながらの・・・

学校への帰り道。


横綱になったおともだちがね・・・

うしろから歩いてくる・・・

おともだちに声をかけていたんです。

「なにか持ってあげようか・・・?」って。








" ザ・横綱だな。"って思ったんです。