1月28日(水)。
2校時。
4年生のみんながね・・・
一生けんめいになにか作っていたんです。
私は素通りするわけもなく・・・
「おっとぉ・・・」なんて言いながら・・・
ひょこひょこと教室に入っていったんです。
お花紙を使ってね・・・
お花を作っていたんです。
(ま・・・当然と言えば当然か・・・)
あれって・・・
「じゃばら折り」って言うんでしたっけ?
これをやるのに苦戦してる子が・・・
なかなか多かったんです。
そこで私はね・・・
つぎからつぎに声をかけたんです。
(この一言で・・・
「あ・・・そっか!」って・・・
みんなが納得して・・・
喜んでくれることを確信しながら・・・。)
「『ハリセン』作るときと・・・
やり方がおなじだね」って。
かえってきたんです。
「『ハリセン』ってなんですか?」って。
(おい・・・しらないのか・・・?)
こっちでも声をかけたんです。
「『ハリセン』作るときと・・・
やり方がおなじだね」って。
かえってきたんです。
「『ハリセン』ってなんのことですか?」って。
もう・・・私は必死です。
あっちでも声をかけたんです。
「ねえねえ これって・・・
『ハリセン』作るときと・・・
やり方がおなじだね」って。
かえってきたんです。
「なんのこと言ってるんですか?」って。
こうなったら・・・
やぶれかぶれの開き直りです。
「ははは・・・なあんだ・・・
『ハリセン』作るときと・・・
やり方がおなじだね・・・ね。」って。
もうかえってこなかったんです・・・。
(きみらって・・・
「ハリセン」を知らない世代なのか・・・?)
私にはね・・・
もう気力が残っていなかったんです。
「ほら・・・
あのむっちゃ大きな音がするやるじゃん」だとか・・・
「あのころさ・・・
コントでよく使ってたよね・・・」だとか・・・
「なんて言うのかな・・・
扇子みたいな形のさ・・・」だとか・・・
「あれって昭和のころだったかな・・・
『チャンバラトリオ』っていたよね・・・
うんうん いたいた・・・」だとか・・・
そんな説明をする気力が・・・
微塵も残っていなかったんです。
" 「ハリセン」ってなんですか? "というお話でした。
ハートブレークしてる私のもとへ・・・
お花ができあがったおともだちが・・・
見せてくれたんです・・・お花。
「できましたあ」って。
「うまいですか?」って。
「初めて作りました。」って。
「似合ってますかぁ・・・?」って。
「ふたつ目もできました。」って。
「5個目です。」って。
かえしたんです・・・。
「すごいね・・・」って。
「え! 8個も・・・?」って。
(「5個です!」・・・)
終わり間近になると・・・
「ミッキーです!」って。
「私たち・・・
ミニーでえす・・・きゃはっ」って。
私はね・・・
思い続けていたんです。
(ハリセン・・・ハリセン・・・
ハリセン・・・ハリセン・・・
・・・・・・・・・・・・・・)って。
*よい子は「ハリセン」を作って学校に持ってきたり、おともだちをたたいたりしません。