2025年3月5日水曜日

" 6年生に・・・口に出しちゃいけない「想い」"のお話

3月5日(水)。

ここのところ・・・

来る日も来る日も・・・

6年生を・・・

追いかけているような気がする。










2校時の体育館。

はじめて彼ら彼女らに・・・

練習で卒業証書を手渡す。







こちらが・・・

おどおどしてしまいそうになるくらいに・・・

6年生が じいっと私の目を見つめる。








目を合わせてくれるからだろう。

呼吸はぴたりとあって・・・

礼をするタイミングは自然にそろい・・・

証書を渡す手と受け取る手とが・・・

シンクロする。








静寂につつまれた体育館で・・・

目の前にいる まさにその子の・・・

心臓の音だけが聞こえているような・・・

そんな気持ちになる。










卒業証書を受け取ろうと・・・

伸ばしたその手が・・・

ぷるぷると震えている子や・・・








受け取ったあと・・・

横に向き直って歩き出すときの・・・

手と足の動きが・・・

あやつり人形のように・・・

ぎくしゃくしてる子がいるだけでなく・・・

右の手と右の足とが・・・

同時に出てしまっている子までいる。








いい。 とってもいい。


こんなふうに・・・

ぎこちないまでに誠実で・・・

よくあろうとするすがたに・・・

こころを打たれる。









名前を呼ばれ・・・

こうして つぎつぎと私の前に立つ・・・

ひとりひとりが・・・

愛くるしくて・・・

健気で・・・

いじらしく・・・

かけがえのない存在であることに・・・

あらためて気づかされる。











「旅立ちの日に」のメロディとともに・・・

胸を張って入場してくるすがたは・・・

ずいぶん緊張しているように感じられるけれど・・・







「いのちのうた」が流れる中を・・・

まゆをあげて・・・

空を見上げるように退場していくすがたは・・・

まるで鳥が羽ばたいて飛び出すかのように・・・

まぶしいくらいにたのもしい。













練習を終えて・・・

もの思いにふけっていた。


" 言ってもよいのなら・・・

 彼ら彼女らに伝えたい・・・

 「ほんとうはね・・・

  卒業してなんかほしくないんだよ。"って。


" いつまでも・・・

 ここにいてほしいんだよ。"って。








そして・・・

こんな自分に 今日も言い聞かせる。


" これからは・・・

 そんな想いをぐっとがまんして・・・

 明日からはそれを・・・

 みんなへのエールに変えるんだ。"って。








" 6年生のみんなに・・・

 口に出しちゃいけない「想い」"のお話でした。






・・・とかなんとか言っちゃって・・・

口にこそ 出してないけれど・・・

ちゃっかりと 6年生の教室に・・・

お手紙を書いちゃってるじゃん・・・。

(ま・・・がまんできなかったから・・・)

(もう言うのはがまんするから・・・)









ふらあっと歩いた・・・

だれもいなくなった夕方の校舎・・・

6年生の教室には まだお手紙。

(消さずにのこしてある・・・)







みんなありがとう。

井川先生 横山先生 ありがとう。

受けとめてくれたのかもね。






よし 応援しよう。うんと応援するよ。

そして今夜は飲もう・・・うんとおいしいやつ。