1月27日(月)。
午前10時すぎの体育館。
いよいよ・・・この日。
卒業記念写真の撮影。
あと・・・
32回登校したら・・・
卒業しちゃう6年生。
ひとりの欠席もなく・・・
みんなでそろって撮影したんです。
写真屋さんが・・・
「はい 撮りますよう。」って・・・
そうおっしゃるまで私はね・・・
たずねてまわっていたんです。
「ねえねえ・・・
卒業記念写真とるのって緊張する?」って。
「卒業の写真なんだよね・・・緊張する?」って。
「あああ・・・どきどきするよね・・・
やっぱり緊張する?」って。
「ところでさ・・・
校長先生はちょっとどきどきするよ・・・
おなじでしょ・・・緊張するよね。」って。
ところがね・・・
「緊張します。」ってこたえた6年生はね・・・
ひとりもいなかったんです。
かえってきたんです。
「緊張しないです。」って。
「たのしいです・・・
みんなで写るんだから。」って。
ひな壇にならんだ・・・
みんなをながめていてね・・・
私は気がついたんです。
写真におさまろうと・・・
うしろにならんだ先生たちの方がね・・・
かっちかちに緊張していたんです。
お昼やすみの校長室。
やってきてくれた6年生とお話ししたんです。
「白桜鵬・・・すごかったね。」って。
「ねえねえ 座右の銘おしえて?」って。
「ところでさ・・・
なんで卒業記念写真とるとき・・・
みんな緊張しなかったんだろ?」って。
かえってきたんです。
「まだ卒業っていう実感がないんです。」って。
「3月くらいになったら・・・
ピンとくると思います。」って。
「だからまだ・・・
緊張しないんだって思います。」って。
「今はまだ・・・
卒業までにやらなくっちゃいけないことに・・・
がんばっています。」って。
よおくわかったんです。
6年生にはまだまだたくさん・・・
がんばらなくっちゃならないことや・・・
がんばりたいこと・・・
力をつけたいことや・・・
向上していきたいこと・・・
そして・・・
もっともっと これまで以上にすばらしい・・・
なかまをめざしつづけること・・・
そんなたくさんことでいっぱいの・・・
まっただなかにいるんだっていうことが。
6年生のお顔をながめながら・・・
思っていたんです。
" とってもいいことだな。"って。
" みなさんは・・・
まだまだ「おしまい」なんて・・・
これぽっちも思っていないんだね。"って。
" 緊張する? ・・・
それともまだしない? ・・・
卒業記念写真 "というお話でした。
ところでね・・・そのお昼やすみ。
6年生が私にたずねたんです。
「校長先生・・・ 卒業式の日 泣く?」って。
こたえたんです。
「前の晩に泣いてからくるよ。」って。
かえってきたんです。
「ありがとう」って。
「卒業してからも 会いに来るからね。」って。
私はね・・・
前の晩どころか・・・
そのとき泣きそうになっていたんです。