2024年9月27日金曜日

" おとぎ話の世界から・・・ "というお話

(これは・・・だいたい実話です。)

(ま・・・いつも実話だけど・・・)

9月27日(金)。

午前8時の体育館前。

2年生のおともだちがひとり・・・

「校長先生・・・おはようございます。」










私・・・

「おはようございます。」

「今日もよろしくお願いします。」


おともだち・・・

「わかりました。」

「イモリを見ませんでしたか?」



私・・・

「イモリ・・・?」

「ミユキ・・・?」

(反応なし)

「見なかったねえ。」

(あ・・・もうひとりいた・・・)








おともだち・・・

「お~い みんな・・・

 校長先生は見なかったらしいよ。」

(なんだ・・・なかまがいるのか・・・)

「その穴の中にはいないかも・・・イモリ。」

(まじか・・・そっちのイモリか・・・)








私・・・

「その中にイモリいたの?」








みんな・・・

「わからないからさがしてるんです。」

(けっこうつれない返事だなぁ・・・)

(よし・・・いっちょたのしんでみるか・・・)








私・・・

「そこにいるとしたら・・・

 恐竜の赤ちゃんだと思うよ・・・たしか・・・」









おともだち・・・

「やばっ・・・恐竜だって・・・」


べつのおともだち・・・

「いるんだ・・・恐竜の赤ちゃん・・・」


そのまたべつのおともだち・・・

「恐竜って絶滅したと思ってた。」

(きみが正しい・・・)








私・・・

「見つけたらおしえてね。」

(ちょっと離れて見てみよ・・・)


みんな・・・

「あっちの穴にいるんじゃない・・・?」


バタバタ バタバタ・・・

   ばたばた ばたばた・・・










「こっちにいるかもよ・・・」

ガサガサ ガサガサ・・・

   がさがさ がさがさ・・・









やがて・・・

あきらめて教室にかえっちゃって・・・

私はね・・・ひとり・・・

のぞいてみたんです。

穴の中。








それがですね・・・

いたんです。

こんなおっきなミミズ。

(こんなのがいるのに・・・

 どうして反応しなかったんだろ?)

(きみら・・・まじか・・・?)

(にしても・・・オゲぇ)








なんだか・・・

うそついちゃったことが・・・

かわいそうになっちゃって・・・

そして・・・

まだ信じてるんじゃあないかって・・・

心配になっちゃって・・・

行ってみたんです。

教室。






かなしんでないかな・・・

おこってないかな・・・

もしかして・・・まだ信じてるかな・・・

「ごめん」って言おうかな・・・

「ゆるさない」って言われるかな・・・

どきどきするな・・・





ところがですね・・・

心配ないんです。













ほら。

みんなはもともと・・・

子どもたちってもともと・・・

おとぎ話の中からやってきたような・・・

すてきな存在なんだから。








" 子どもたちはもともと・・・

 おとぎ話の世界に住んでいる "というお話でした。












来週もさがしてくれるかな・・・
恐竜の赤ちゃん。
わすれちゃうだろな・・・。