2023年8月28日月曜日

「夏休みがおわるということ・・・」というお話

8月28日(月)。

夏休み最終日。







突然なのですが・・・

私は子どものころ夏休みが大好きでした。

ちょっと度合いが尋常じゃあないくらいに大好きでした。

夏休みはやっぱりとびきりの特別な時間でした。







夏休みのはじめに買ってもらうことが・・・

毎年恒例だった ビーチサンダルは・・・

カンカン照りの日はもちろん・・

雨の日にも・・

なんならサッカーをするときにも私の相棒でした。







ラジオ体操にでかけることすら・・・

なにかお祭り気分で・・・

ときには・・・

そのまま家に帰ることなく夕方まであそんでしまったり・・・。







おしりのポケットに入れていたベビースターラーメンは・・・

お昼ごはんを食べずにあそぶときの非常食でもあり・・・

ちびちび味わうためのおやつでもあったんです。







来る日も来る日もパラダイスで・・・

子どもだったからか・・・

永遠にこんな日がつづくんだと・・・

わりと本気で思い込んでいました。







けれども・・・

現実というのは必ず目の前にたちはだかるもので・・・

それをいやでも感じてしまうのがお盆あけでした。







ビビットだったいつもの景色が・・・

ちょっと色あせたように感じられたり・・・。


あんなにもぎらぎらとしていたおひさまのひかりが・・・

みょうにやわらかく感じられたり・・・。


けたたましかった蝉の声が・・・

ちょっと心細そうに聞こえてきたり・・・。


あんなにも賑やかだった・・・

いつもの広場にあつまるともだちの数が・・・

日に日に少なくなってきたり・・・。







そして決まって・・・

そんなさみしさに追い打ちをかけるのが・・・

「24時間テレビ 愛は地球を救う」でした。


" これがおわると 夏休みはおわるんだ。 "

・・・っていう切ない想いと・・・

" 夏休みを最後まで満喫するんだ。 "

・・・という強迫観念にも似た悲愴な想い・・・

そして・・・なかば意地とで・・・

テレビに朝までしがみついていました。







そんなとき・・・

わけもなく・・・

世の中からぽつんと・・・

一人取り残されたような気がしていました。









「夏休みがおわるということ」は・・・

いつもそんなほろ苦いさみしさをともなっていました。









ふしぎなことに・・・条件反射なのか・・・

この時期になると・・・今でも・・・

ちょっとブルーでほろ苦い感じを思い出すんです。










そして 教師になった今・・・

毎回思うんです。

毎回思ってきたんです。









" 教室のどこかに 必ずそんな子はいるんだ。 "って。

そして・・・

" そんな子ほど 気持ちを押し殺して・・・

 しずかにたえているんだ。 "って。

" そんな子のさみしさも・・・

 そっと受けとめることのできる教室をこしらえてあげるんだ。 "って。

" 一人のこらず大切にするんだ。"って。










「夏休みがおわるということ・・・」というお話でした。







今・・・

私の頭のなかでは・・・

「夏のクラクション」が流れてるんです。