2024年12月10日火曜日

" 5年生ミシン・・・ぞうきんのねうち "というお話

12月10日(月)。

午前中の家庭科室。

5年生が家庭科の学習。









ミシンをつかって・・・

ぞうきんを作っていたんです。







おへやにはね・・・

地域から・・・

4名の方がボランティアでおいでくださり・・・

技と力をかしてくださったんです。








たくさんのおともだちがおしえてくれたんです。

「生まれてはじめてのミシンです。」って。


「ちょっと緊張します。」って。


「ああ ああ とまんない とまんない。」って。


「前に・・・

 おばあちゃんとやったことがあるんです。」って。


「おうちで教科書を見ながら・・・

 やってみたことがあります。」って。


「ぼく・・・こう見えて・・・

 なかなか手先が器用なんです。」って。







それぞれの思いを受けて・・・

ミシンたちは動きに動いたんです。












その目は針先をじいっと見つめて・・・

口は真一文字に結ばれて・・・

とても話しかけることはできないような・・・

そんな空気の中・・・







私はね・・・

話しかけてまわったんです。

(まあ・・・いつものことだけど・・・)

(みんなもなれてるとは思うけど・・・)







「調子はどうですかあ?」って。


「おおお!プロの人みたいじゃあないですか!」って。


「ああ・・・ああ・・・

 指をぬっちゃう 指をぬっちゃう・・・」って。









でね。

つぎつぎと・・・

「マイ ぞうきん」が完成していくなかで・・・


私はね・・・

気がついていたんです。








できあがったぞうきんが・・・

とてもとてもたいせつそうに・・・

握られているっていうことに。







「ぞうきんと一緒に・・・

 記念写真撮ろう。」って声をかけるとね・・・








とてもいい顔で写ってくれるばかりか・・・

その「たいせつなぞうきん」は・・・

くっつきそうなくらいに・・・

顔のちかくにあるんです。







思っていたんです。

" ぞうきん・・・

 今では お金を出せば・・・

 かんたんに買うことのできる・・・

 そんな存在になったけれど・・・


 こうして自分で縫って作るだけで・・・

 こんなにもたいせつに思える存在になるんだ。"って。









物をたいせつにしようとする気持ち・・・

作られた物に込められた思い・・・

便利な世の中にあって・・・

私たちが見失いそうになってしまうことに・・・

気づかされた気がしたんです。








このおともだちは・・・

私にこうお話ししてくれたんです。

「このぞうきんは・・・

 一生たいせつに使いたいです。」って。








べつのおともだちは・・・

こうお話ししてくれたんです。

「このぞうきん・・・

 もったいなくって・・・

 なんだか使いたくないです。」って。








" 5年生ミシン・・・

 ぞうきんのねうち "というお話でした。