2024年11月21日木曜日

" 1年生には 1年生の世界がある。"というお話

11月21日(木)。

午前中の20分休けいの体育館。








1年生のおともだちが集まって・・・

延々とじゃんけんしてるんです。








「さいしょはグウ」とか・・・

「ぼくもうやったよ。」とか・・・

「きみやった?」とか・・・

「もう一回からじゃんけんしよ。」とか・・・







約5分。

まだやってるんです。

(休けい時間はあと15分・・・)







ひとりのおともだちに たずねてみたんです。

「なにがはじまるんですか?」って。


かえってきたんです。

「ドッヂボールです。」って。

(なるほど・・・

 じゃんけん大会ではないんだな。)










さらに待つこと2分。

ようやくはじまったんです。ドッヂボール。








ところがね・・・

線とか・・・チームとか・・・

そんなものはまったくなくって・・・

みんな縦横無尽に走り回っているんです。







どう見たって個人戦・・・。

(さっきのじゃんけん・・・

 いったいなんだったんだろ?)





はじまったのも束の間・・・わずか3分後。

ひとりのおともだちのおなかにね・・・

ボールが当たって悶絶・・・。








みんなが口々に・・・

「タイム タ~イム!」って・・・

さけびながら集まってきてね・・・







そのおともだちをいたわってるんです。

「大丈夫? できる?」って。

「いけるか?」って。

「ボディか?」って。

(しゃれたことば知ってるじゃん・・・)










中断3分。

ついに立ち上がったおともだち。

再開か・・・。








みんながまたさけびはじめたんです。

「泣いてたおともだちには・・・

 当てないようにしよう。」って。

「まだ泣いてるんだから・・・」って。

(ほんとやさしいなぁ きみたち。)

(なんとフェアな・・・)

あ・・・

ボディのきみ・・・

投げてる・・・







再開!

いきなり全力でやりはじめるみんな。






ここでびっくりしたんです。

再開してみたら・・・なんとですよ・・・

コートのあっちとこっちにわかれて・・・

急に団体戦になっていたんです。

(どういうことなんだい?きみら・・・)







再開後・・・わずか2分。

きこえてきたんです。

「5分前だから 教室入ろう。」って。

「はいはい。みんな入ろ。」って。

(動いていたのって・・・正味5分。)







そそくさと体育館を出ていく・・・

みんなの後ろすがたを見つめていると・・・

聞こえてきたんです。

「ああ~ おもしろかったぁ。」って。









私はね・・・思っていたんです。

" きみたちには・・・

 きみたちだけにわかる・・・

 世界があるんだよね。"って。


" おとなの勝手な解釈で・・・

 「いそげ」とか・・・

 「時間がもったいないじゃん」とか・・・

 言っちゃいけないんだよね。"って。


" 果てしないとも思えるじゃんけんも・・・

 

 ボディにボールが当たって・・・

 ないてしまったおともだちをいたわる中断も・・・

 

 そして・・・

 個人戦から団体戦へと・・・

 突如として変わるドッヂボールも・・・

 

 みんなにとって 大切な手順であったり・・・

 ルールであったりするんだよね。"って。


" そしてなにより・・・

 おもしろかったんだよね。"って。








" 1年生には 1年生の世界がある。"というお話でした。



おとなにはわかんないよ。きっと。