10月31日(木)午前7時55分。
5年生が船上山に宿泊活動に出発したんです。
今日からの2日間・・・
船上山という大自然に解き放たれて・・・
ずいぶんきりっとした・・・
あまえのゆるされない・・・
けれど・・・
なかまのたいせつさを痛感する・・・
そんな時間をすごすんです。
たとえば・・・野外オリエンテーリング。
自分の考えを押し通そうとしたり・・・
わがままを言ったりしていたって・・・
ちょびっとたりとも進めないんです。
他者との折り合いをつけることや・・・
おともだちを思いやること・・・
みんなで協力すること・・・
そんなことこそが ここでは意味を持つから。
たとえば・・・ダム湖活動。
カヌー。
うまく進めないときには・・・
「できないから たすけて。」って言えないと・・・
どんどんみんなから離れてしまうし・・・
さらに・・・いかだ。
おともだちと呼吸をあわせていないと・・・
まったく前に進まないどころか・・・
おなじところをくるくるとまわるだけ・・・。
力をあわせるってどういうことなのかを・・・
身に染みて痛感させられるはず。
今日からの2日間・・・
5年生のみんなはね・・・
自然ってあまりにも大きすぎて・・・
人間があまりに無力であることに・・・
気づかされるんです。
そして・・・
きまりを守りながら・・・
力を合わせることと・・・
人に寄り添うこととが・・・
かろうじて自然と渡り合える術なんだと・・・
思い知らされるんです。
そのほかにも・・・
たとえば・・・夜。
「よこになってテレビでも・・・」
・・・なんて発想はここにはないんです。
そんなことに使う時間は・・・
ここではもったいないんです。
もっとたいせつな・・・
やるべきことがここにはあるから。
少年自然の家。
おうちにいると・・・
あたりまえにやってもらえていることが・・・
自分たちでやんなくっちゃ・・・
なにひとつ始まらないんです。
野外炊飯。
火をおこせなかったら・・・
食事にすらありつけないんです。
協力しあわなければ・・・
時間ばかりが経っていくんです。
食事の準備しかり・・・
かたづけしかり・・・。
朝のシーツたたみしかり・・・。
もうずいぶん・・・
大人の仲間入りをしたような・・・
そんな気持ちになることもある最近だけれど・・・
「じゃあ 自分で」ってなると・・・
まだまだ未熟なんだっていうことを・・・
思い知ることになるんです。
そして・・・
身の回りにあるあたりまえのことや・・・
いつも寄り添ってくれている・・・
多くのひとたちの存在のありがたさに・・・
感謝と尊敬の気持ちを・・・
抱くことになるはずなんです。
そこで見るもの・・そこで感じること・・
そこでつける力・・
そこでわかること・・そこで思い知ること・・
そこであらためて抱く感謝の念・・・
それらはみんな 船上山にしかなくって・・・
珠玉の体験をすることになるはずなんです。
そして・・・これが一番大事。
私はつくづく思っているんです。
船上山宿泊活動で最も重要なことは・・・
そこで身につけたことを・・・
これからの生活に・・・
「どれだけ生かせるか」ってことなんだって。
たくさんのみんなや先生たちと・・・
お見送りをしながら・・・
私はね・・・思っていたんです。
" みんな とってもいい顔で出発したね。"って。
" まちがいなくいい時間になるよ。"って。
" きみたちが・・・
ひとまわりもふたまわりも・・・
成長してかえってくることを・・・
たのしみに待ってるよ。"って。
そして・・・
" 船上山のごはんは ほんっとおいしいから・・・
きっと・・・「きょうはごちそうだよ」"って。
" 船上山にしかないもの "というお話でした。