2024年10月24日木曜日

" 5年生の「そうであることがあたり前」"というお話

すこし時間を巻き戻しますね。











10月21日(月)のことです。

おひるまえの児童玄関。


ここには・・・

日本一の下足箱があるんです。

私には絶対の自信があるんです。








これ以上に美しい下足箱を・・・

これまで・・・目のまえどころか・・・

テレビでも・・・ネットでも・・・

YouTubeでも・・・とにかく見たことがないんです。


そんな下足箱が打吹小学校にはあるんです。








それは・・・5年生の下足箱。


くる日もくる日も・・・

はりきってる日も・・・たのしい日も・・・

わくわくの日も・・・落ち込んだ日も・・・

しかられちゃった日も・・・

なんだか調子のでない日も・・・





とにかくね・・・

そうであることがあたり前のように・・・

美しく・・・

ただただ ひたすらに美しく・・・

整っているんです。






そう。

そうであることがあたり前であるかのように。











4校時。

その5年生の教室。

家庭科で「本返しぬい」をやっていたんです。








男の子に声をかけたんです。

「『本返しぬい』はなかなか難しいですよね。」って。


かえってきたんです。

「はい。でもがんばります。」って。


べつのおともだちはおしえてくれたんです。

「私は『玉止め』が苦手なんです。」って。


またべつのおともだちは話しかけてくれたんです。

「校長先生・・・糸に・・・

 玉止めする長さが残っていません。」って。








なんだかね・・・

みんな夢中になってやっていて・・・

私なんかにも相談してくれたりして・・・

(まあたしかに・・・

 私は裁縫がかなりうまいけど・・・)

" きっちりやろう "っていう気持ちが・・・

ひしひしと伝わってきたんです。








重なったんです。








くる日もくる日も・・・

美しい下足箱をつくりだすこと。








ひたすらにひたすらに・・・

本返しぬいが上手にできるようになるために・・・

夢中になって糸を見つめる空気をつくりだすこと。








「あたり前のことをあたり前に」。

いつか5年生の教室で・・・

だれかが言ってたことば。

ここで重なっているんだって思ったんです。








まったくちがうようで・・・きっとおなじ。

そこには・・・

5年生にとっての・・・

「そうであることがあたり前」が・・・

ちゃあんとあるんだって思うんです。


そしてきっと・・・

これから5年生が・・・

さらにつくりだそうとしている・・・

たくさんのなにかがある予感に満ちていたんです。

はい・・・なにかがつくられていく予感です。








" 5年生にとっての・・・

 「そうであることがあたり前」"というお話でした。





ところでね・・・

糸に玉止めをするための長さが・・・

たりなくなっちゃったおともだち。

私は教えてあげたんです。

(こう見えてプロだから・・・)


とにかくそこで糸を切っちゃって・・・

布をうらっかえしにして・・・

だんご結びで・・・

こそこそ こそこそと結んじゃうんです。


できあがってからね・・・

私は言ったんです。

「これで絶対にばれないよ。」って。

「このわざをね・・・

 『人間結び』って言うんだよ。」って。








かえってきたんです。

「にんげんむすび・・・」って。